東アジアの半導体 2019 7 20

 今は、相撲で言えば、アメリカは、
ファーウェイを土俵際まで追い込んだかもしれません。
 しかし、10年や20年の歳月で見れば、
ファーウェイが、アメリカの半導体産業や通信機器産業を超えてくるでしょう。
 今の時点でも、製品レベルでは、
ファーウェイの製品は、安くて高品質でしょう。
 しかしながら、中国においても、
現状では、半導体製造やディスプレイ製造に必要とされる、
フッ化水素、レジスト、フッ化ポリイミドなどの素材で、
純度の高いものや高品質なものを作り出すことはできないでしょう。
 ここが「中国製造2025」の弱点です。
純度の低いものは、半導体製造において「歩留まり」が悪くなります。
「歩留まり」が悪いと、半導体産業の利益に大きな影響が出ます。
 中国は、製品レベルでは、世界一になっても、
素材レベルでは、まだまだ初級レベルでしょう。
 今後のファーウェイの飛躍を止めるのには、
つまり、「中国製造2025」を止めるには、
このような素材レベルを抑える必要があると考える人たちがいるでしょう。
 ファーウェイとアメリカの戦いは、長く続くでしょう。
しかし、長期戦になれば、アメリカが負けるかもしれません。
 2019年7月16日の「Smart FLASH」には、このようなニュースがありました。
「韓国からの半導体素材の流出」
 半導体産業に詳しい産業タイムズの泉谷渉氏は、
中国へ素材が流出していた可能性を指摘する。
 その根拠は、韓国メーカーが、
ここ最近、次々に中国に建設している半導体工場だ。
 たとえば、サムスンは、陝西省・西安に、
総投資額1兆5000億円以上をかけて半導体工場を新設した。
現在、2期工事がほぼ終了しており、来年から量産開始の予定だ。
また、SKハイニックスも、江蘇省・無錫で生産ラインの拡張工事を行っている。
(引用、以上)



































































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